2007年04月07日

●大阪市のホームレス減少、東京23区と逆転 厚労省調べ

 公園や道路などで暮らすホームレスは今年1月現在で1万8564人を数え、前回の03年調査より6732人、約27%減ったことが6日、厚生労働省の全国調査でわかった。市区別では前回、6603人で最多だった大阪市が38.4%減の4069人となり、東京23区(4213人)と逆転した。同市は景気回復や福祉施策の効果を原因に挙げるが、調査方法を疑問視する専門家もおり、取り残されたホームレスへの支援拡充の必要性も指摘されている。

 都道府県別では大阪府の4911人(前回比37%減)が最も多く、東京都4690人(同26%減)、神奈川県2020人(同5%増)と続く。

 約2千人のホームレスの面接調査も実施。平均年齢は57.5歳と、前回より1.6歳高くなった。路上生活の期間が「5年以上」の割合は17ポイント上がって41%になり、長期化傾向が顕著となった。「今も求職活動をしていないし、今後も予定はない」人も18ポイント増えて60%に達した。

 大阪市のホームレスを生活の場所別でみると、公園で暮らす人が前回の2061人から904人へと約56%減り、河川敷も51.2%減の552人。公の場所からの退去に力を入れた結果とみられる。

 調査は1月中旬、市職員や民生委員らが目視で数えた。路上暮らしの場合などは、日中に出かけている場合、数に入れていない可能性がある。

 野宿者問題に詳しい大阪市立大大学院の島和博教授(社会学)は調査の不正確さを指摘したうえで、「数字だけでは減った人間のその後が分からない。内実を明らかにし、長期野宿者向けの施策にも取り組むべきだ」と話している。